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2023年11月6日富士宮市の北山用水が世界かんがい施設遺産に登録されました。北山用水は、富士宮市内を流れる一級河川芝川を水源とする徳川家康ゆかりの用水でもあります。

【 北山用水の歴史 】

徳川家康が、天正10年(1582)に武田軍との戦いに向かう際に、北山の陣屋に宿泊し、その時出合った本門寺9世貫主日出上人(にっしつしょうにん)からお守りとして御本尊の曼陀羅を借りました。家康はこれを馬前に立てて戦ったところ、御本尊が鉄砲の玉から家康を守ったとされています。戦いに勝利した家康は、御本尊の御利益があったとして、日出上人の請願である用水路の開発を聞き入れ、用水路の開削を家臣に命じ、天正10年(1582)8月に工事に着手し、その年の12月15日に通水したと言い伝えられています。そのことから「北山用水」は別名「本門寺用水」とも呼ばれています。
鉄砲玉の痕が残る御本尊の曼陀羅の写真↓です。「弾痕は本物ですか?」なんて野暮な事は聞かないでくださいね。本物かもしれないし、そうでないかもしれません。一般的な事として言えることは観光目的の歴史っぽい話は真実を語りません。ストーリーを語るだけです。あの曽我物語だって歴史を深く知れば曽我兄弟はテロリストで悪党役の工藤祐経は善人にも見えます。「親子愛」「兄弟愛」というストーリーを語るには工藤祐経には悪党になってもらう必要があったのです。
御本尊の本門寺鉄砲曼陀羅の写真


北山本門寺の駐車場にある記念碑↓
北山本門寺の駐車場にある石碑

下の写真↓は北山用水が作られた経緯を説明した石碑です。
本門寺堀用水の事

「天正九年 武田軍の暴徒 御霊宝拝見と称し本門寺御霊宝数多強奪せり」で始まる碑文、はっきりと名指しはしていませんが「武田軍の暴徒」とは西山本門寺の暴徒のことです。この碑文によりますと、徳川家康は、用水路の開発だけでなく、武田軍の暴徒(西山本門寺の暴徒)によって奪われた宝物の返還にも尽力したとあります。
※ 西山本門寺についての補足説明
西山本門寺を開山した日代上人は大石寺を開山した日興の甥で、もとは北山の本門寺(北山本門寺)の二代目でしたが、北山地頭との不仲により北山本門寺を追われ、西山に移ったとされています。そのような経緯から、西山本門寺と北山本門寺とは仲が悪く、御本尊の帰属や本門寺としての本流争いが絶えませんでした。今川家衰退の後、西山本門寺はこの地に勢力を延ばした武田信玄のあつい保護を受けて、武田信玄の威勢に乗って北山本門寺の多くの財宝を略奪したとされています。武田家滅亡の後、奪われた財宝は徳川家康によって北山本門寺に返還され西山本門寺の勢力は一時衰えましたが、西山本門寺の20世日圓が水戸徳川家の出身という縁もあって、水戸光圀の寄進を受け再び繫栄しました。しかし、その後日蓮宗から離脱したり、日蓮正宗に合流したりしました。現在は単立の宗教法人となり宗名を法華宗興門流と称し、同じ日興門流の上条大石寺、北山本門寺、下条妙蓮寺、小泉久遠寺とともに「富士五山」を構成しています。西山本門寺は織田信長の首塚伝説でも有名な寺です。

【 西山本門寺に伝わる信長の首塚伝説 】


////北山用水の話から脱線しました。閑話休題////


【 北山用水はどこを流れているの? 】

北山用水の「世界かんがい施設遺産」の登録は、かんがい施設の持続的な保全を考える契機や観光資源として期待されていますが、どこをどのように流れているのか正確な地図が公表されておらず、モヤモヤ感が払拭できません。ならば世の為、人の為、一肌脱いで詳細な北山用水のルート図を作ろうか?とも思いましたが、私ごときが今更作らなくても必ず正確なルート図は存在しているはずで、あえて公表していない理由があるはずです。調べたところ、この用水は農業用、防火用だけでなく北山・山宮地区の上水道の水源としても使用されているようです。この用水路は地下に埋設されている暗渠だけでなく、外に開かれた開渠の部分も多くあります。テロリストに毒物等でも流入されたら一大事になりますから、危機管理の面から考えればルートは非公開であるべきかもしれません。余談ですが過去には家畜の糞尿が用水路に流れ込むという事件や子供やお年寄りが水路に落ちて水死した事件が複数あったようですから、「観光資源」としの活用には、それなりの危機管理対策が必要です。

と、いう諸般の事情を考慮しますと、今般、私が紹介できる事も限られます。北山本門寺の駐車場に設置された看板には概略のルート図↓が書かれています。芝川の横手沢から取水され、本妙寺から2方向に分岐します。そのひとつは北山の本門寺を経由し外神・宮原へと南下し(本門寺用水と呼びます)、もうひとつの山宮方面へ東進し(山宮用水と呼びます)、万野で再び繋がり南下していきます。(万野用水と呼びます)

北山用水 = 本門寺用水 + 山宮用水 + 万野用水
取水口 : 芝川(横手沢)
排水口 : 潤井川

北山用水と周辺の沢・川

北山用水の取水口は芝川の横手沢分流ゲートから100mほど上流の左岸にあります。また、ここからすぐ近くの左岸下流に万野用水の取水口があり、そこから取水された水はすぐ先で北山用水の水路と合流します。(↑の地図には描かれていません)非常に非効率のように感じますが、昔は田に引く水で争いが絶えなかったようですから、北山用水から新たに造られた万野用水へ水を引くとなれば、既得権者の合意を得るためには当然その分の取水口が必要だったのでしょう。↓の写真は北山用水の取水口です。
北山用水の取水口

横手沢分流ゲートの近くには北山用水の取水口の他に、発電所や大倉川農地防水ダムへの取水口、半野用水、原用水、万野用水の取水口もあり、取水口のハブ地です。写真↓は横手沢分流ゲートからの富士山です。
横手沢分流ゲートからの富士山

北山用水は芝川の取水口から南下し大久保沢の上を流れます。ここ↓の場所は掛樋(かけどい)として有名で、北山用水を紹介する場合、必ず紹介されるスポットです。
大久保沢の掛樋(かけどい)1
深くえぐられた大久保沢の上を水路が掛けられています。↓このような水路を掛樋(かけどい)といいます。
大久保沢の掛樋(かけどい)2

大久保沢を南下し北山本門寺の境内を通ります。そのルート図↓がこれです。
北山本門寺内の用水路のルート図

北山本門寺の境内を通る用水↓
北山本門寺の境内を通る用水

北山本門寺付近を通る用水↓ここから地下に潜り外神方面へ向かいます。
北山本門寺付近を通る用水

【 おまけ、現在の本門寺の様子 】

北山本門寺仁王門の360度パノラマ写真
北山本門寺アジサイの360度パノラマ写真
北山本門寺本堂の360度パノラマ写真



text by shibakin

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富士山スカイラインは今が「紅葉」の見ごろです。「紅葉」といっても富士山スカイラインの「紅葉」は植物の垂直分布によって二つの異なる「紅葉」が見られます。ひとつは標高800~1600m(山地帯)ブナ、ミズナラ、カエデ等が占有する一般的な落葉高木の紅色と黄色が混ざった「紅葉」と、もうひとつは標高1600~2400m(亜高山帯)カラマツ、シラビソ、ダケカンバ等が占有する森の中で、ひと際目立つカラマツの黄色の「黄葉」です。富士山五合目周辺(標高2400m)くらいになると、他の山ではハイマツが見られますけど、富士山の場合はカラマツで、松やモミは冬も緑の常緑樹なのに対しカラマツは黄葉したあと葉が落ちます。富士山周辺に住んでいる人でも、このカラマツの黄葉の素晴らしさを知っている人は少ないと思います。ということで毎年、この時期になるとカラマツの黄葉の記事を書いています。世間にカラマツの黄葉が知られていない理由として、富士山スカイライン登山区間の閉鎖時期とも関係しているかもしれません。既に昨日も道路に積雪がありましたので登山区間の道路閉鎖も近いと思います。見たい人はぜひ、お早めに。(この記事は2023年10月30日に書きました。)
富士山植物の垂直分布


2023年10月30日自宅から
朝、富士宮市内(自宅)から富士山を見たら御覧のとおり。ここ数日富士山には雲がかかっていて、昨日(10月29日)は早朝に二合目あたりまで雪が降ったようです。青空だと紅葉が一段と「映え」ます。こんなチャンスはあまりないので、五合目まで出かけることにしました。恥ずかしながら暇人で時間はたっぷりあります (;^_^A

登山区間3合目あたり
富士山スカイラインの登山区間に入ってすぐのところ。山地帯上限あたりの標高で1600mで、まだブナ、ミズナラ、カエデ等が見られます。

高鉢駐車場からの富士山
富士山スカイラインの高鉢駐車場、標高1650m、このあたりから亜高山帯に入ります。笹が茂り山地帯のカエデ、ミズナラやモミの植林帯、亜高山帯のシラビソも見られまるようになります。

七曲り駐車場からの富士山
富士山スカイラインの七曲駐車場、標高1950m、亜高山帯のダケカンバも見えてきました。

4合目あたり
富士山スカイラインの四合目、標高2200mあたり?と思われます。カラマツが一気に増えて、黄葉が綺麗です。

富士宮富士山五合目のカラマツ
五合目駐車場、標高2400m、カラマツの黄葉と昨日(29日早朝)降った雪が残ってました。

五合目から駿河湾を望む
五合目から駿河湾を望む

富士山スカイラインは「植物の垂直分布」を見るのには絶好の場所です。

text by shibakin

富士山で10月5日の朝、初冠雪が観測されました。
平年より3日、去年より5日遅い観測です。

↓我家(富士宮市)から見えた富士山頂の雪
2023富士山初冠雪

text by shibakin